羞恥心と戦え
「この赤い液体は何ですか?」
「これはローションだね」
「こっちの青い液体は?」
「ああ、これもローション」
「この黄色いのは?」
「これもローション」
「透明」
「ローション」
ローション多すぎだろ
女の子によって好みがあるらしく、それを覚えるために、
液体管理してるお部屋で名簿とにらめっこしながら一人ずつ頭に叩き込む。
「Aちゃんは青・・・Bちゃんも青、Cちゃんは赤で・・・・」
「Dちゃんは・・・何でもいいのか、何でもええんか!拘りくらい持てよ」
「Eちゃんは・・・あっ、ローション持参なのか・・・」
わからん。
わからん。
あと透明な液体と、消毒液が透明なので外見ではマジで判別できず、
いちいち確認しては補充し、確認しては補充し、の繰り返し。
僕は一体何をしてるんだろうと思っていたら、先輩から呼び出しされて、
「○○ちゃんがオプションのコスプレ衣装忘れたっていうからホテルに届けてきて!」
といわれ、スクール水着を渡されました。
「わかりました、えっと、あの、何か袋かなんかないですか?」
「ないよ、歩いて五分くらいだからそのまんまさくっと持ってって!」
「わっかりました~~~~」
そこには人生で初めてスクール水着を片手に繁華街を疾走する男の姿があった。
内心恥ずかしいなあとも思いつつ、向こう側から別のお店の女の子だとは思うが、
ナース服着たまま外歩いてるのを見て、僕はまだまだこの業界の事は何も知らない。
スクール水着なんて小さい悩みだなあ、という事を痛感しました。
どうでもいいんですけど、久しぶりに妹から
「仕事どうなったの」ってラインが入ってたので、
「デリヘルにした」って返信したら
「きも」
って返ってきました。こんな兄ちゃんになってしまってすまんな。