ネパワ界とかいう存在
インターネットに触れた原点は何かな、と振り返った時に
僕の場合は90年代後半から00年前半に全盛期を迎えていた
である。
ただ、攻略サイトとは名ばかりであって、実際のそこはパワプロ・パワポケを好きな人が集まり、掲示板で雑談をしたり、チャットをしたり、カテゴリは限定されるがそれこそ「パワプロ好きのためのSNS」と化していた。
現在はSNSが普及しているのでこういう文化は廃れてきてはいるが、
「インターネットのパワプロファンサイト界隈」
通称「ネパワ界」が僕の原点でありスタートであった。
ネパワ界を他のコンテンツと区別する点で一番大きな事は、
「サイト数が尋常じゃない」
ということだ。
普通、ファンサイトなんてのはそんなに無いものだが、
ネパワ界に関しては100、200とかそういうレベルではない。
たぶん1000とか2000とか、それ以上あったんじゃないか、って感じもします。
だいたい同じような事ばかりやっているのに、なぜこんなにサイトが乱立したのか。
まず新作が出る度にサイトが出来る。これが一番の理由。
パワプロはシリーズものなので、発売と同時にサイトを立ち上げる人が多かった。
(これは現代でも大して変わらないけど、その乱立数が尋常じゃなかった)
時点での理由としては「独立」である。
独立とはなにか。
簡単に説明すると、あるサイトのBBSでワイワイ交流していると、やっぱり管理人はチヤホヤされがちなのだ。
なぜならそのサイトのトップであり、言ってしまえば神様である。
だから「僕も神様になりたい」という層が自分でサイトを立ち上げるのだ。
僕もそんな奴らの一人で、当時のホームページ作りというのはHTMLがメインでスタイルシートなど(当時は)複雑なものは分からなかった。
でも、テンプレートを配布されてたし、調べたりすれば自然とサイトは出来上がるのだ。
それすら出来ないような人は、「副管理人」あたりの座について少し上の立場になっていた。
でも実際運営を始めると、人はこない、更新は面倒くさい。
荒らし(すごく懐かしい単語)は出るわで、大変であった。
だから作っては消え、元のサイトに戻るが、そこも消え、でも移転して新しいサイトが出来て、そろそろもう一回やってみようかということでまた新しいサイトを作って・・・
そうやってネパワ界は繁栄(?)していったのだ。
しかしながら、我々も大人になり、SNSも普及し、
コンテンツだけに特化した交流サイトというのは、もはや絶滅危惧種だ。
ネパワ界も自然に衰退したし、付き合いというのもそれ以降は無くなってしまった。
ただ、当時Twitterがあれば、LINEがあれば。
もう少し変わった世界もあったかもしれない、でもそうなったらネパワ界自体が存在しなかったかもしれない。
今はなきネパワ界ではあるが、僕の原点は間違いなくここである。
たまーに懐かしんで残存しているサイトとかも見るが、ああ、こういうことやったなあ、とか懐かしくもあり、恥ずかしくもある。
青春の1ページなのは間違いはない。
こうやって人は大人になっていくんだなあ、とふと思いました。