ニートを脱して風俗業界の面接を受けに行った話
「アンタ、そろそろいい加減に仕事してよ」
と、彼女に言われたので、2ヶ月近くの無職生活にサヨナラを告げるべく、
就職活動を始めたものの、
「やっぱり働くなら給料が高い所で休みがある所がいいなあ」
と自分の立場を分かっていない願望を胸に仕事を探し始める。
検索した所ヒットしたのは「ナイトレジャー業界」
ナイトレジャーなんて聞こえはいいものの、直球で言ってしまえば風俗業だ。
「パチンコは働くより行く場所だ」
と普段から言ってる僕は、これも「風俗は働くより行く場所だ」と思ったのだが、
ただここまでの求人はなかなかない。
調べたところ、そもそも人手が足りない業界であるし、
何といっても人に言えなさ過ぎて普通の人間は二の足を踏むらしい。
そりゃそうだろう。
ただ僕にとっては別に今更人に仕事を言うこともないだろうし、
まあ聞かれたら「事務職」とか「ドライバー」とかそんな適当に答えとけばいいんだ。
会社名を聞かれたらやばい。
というわけで面接を受けたわけですが、
まず「駅についたら電話ください」といわれていたので、駅についた所で電話する。
「今日面接をお願いしていた夕方なんですけど」
「ああ、じゃあそこから歩いて近くの○○まで来てもらえますか?」
といわれたので、歩いて向かう。
指定された場所で再度電話をくれといわれたので、電話をすると、
「じゃあそこから一番近いコンビニで待っててください」
と言われた。じゃあ最初からコンビニを指定しろよとは思ったが、
まあ色々と事情があるんだろう。
指定されたコンビニで待っていると、後ろから普通のお兄さんみたいな人が
「夕方さんですか?こっちですわ」
と、マンションの一室に案内された。
「ここは事務所なんですか?」と聞くと、
「いや、来客用ですね」と言われた。なんかこの一室がまるまる来客用らしくて、
部屋の使い方が豪快だなあと思いつつ、通された部屋はまさかの和室。
じゃあ座ってまっとってください、と言われたので、待つこと30分。
待ちすぎだろと思いつつも、部屋に監視カメラがあったので変な動きもできず、
正座のまま姿勢よく待つ僕。
ようやく部屋に面接担当の人がやってきて、一通り普通に挨拶をする。
履歴書を一通り目を通され、どんなことを聞かれるのかと思いきや、
「あーはい、はい。大丈夫です。というか大丈夫ですか?」
「あの、何がでしょうか」
「この仕事する事に対してですけど、まあぶっちゃけ普通の仕事じゃあないですからね。やってることは普通なんですけどね」
「そこは大丈夫です。大丈夫じゃなかったらまず受けてませんし・・・」
「ああ、それもそうですね、じゃあ合否は明日連絡します。
研修期間は30万円くらいで、終わったら35万円ですかね。ああ、社会保険も入ってもらいますし、休みは完全週休2日で、ボーナスは年3回ですね。」
ざあっと説明を受けて、「後何かありますか?」と聞かれたのですが、
僕が聞きたいことは全部言ってくれたので、特に無いです。やってからがんばりますと答えました。
「女の子ありきの仕事だからね、女の子の扱い方どんどんうまくなってね」
とエールを送られ、面接は終わりました。
思ったより普通だったし、というか今まで受けた中で印象は最高でした。
世間体を気にしなければ最高の仕事の雰囲気がします。
で、帰って彼女に「面接受けてきた!」
と言ったら、どこの?と聞かれたので、
「デリヘル!!!!」
って言ったら殴られました。
こちらからは以上です。
PS.普通に採用されたのでがんばります。